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「5週間であなたもアスリート」
1週目
「5週間であなたもアスリート」講座のスタートです。略して「5週間であなアス」。
水泳、特にロング向きの講座ですが、市民マラソンやトライアスリートに役立つ情報もあります。アスリートとは種目に関係なく存在するものです。
「あなアス1」のテーマは「ビジュアリゼーション」。自分が最高のパフォーマンスを披露している瞬間や成し遂げた瞬間をココロに思い描きます。目標を決めて、その目標を達成している自分をイメージします。
酔ったはずみに「来年はフルマラソンを走ったるわい」と宣言。「飲んだくれにできるわけないだろう」「こう見えても中学校のマラソン大会で3位だったんだ」「じゃあカケるか?」・・・というよなノリで大人の挑戦は決まります。
ここで飲んだくれが完走できるかどうかは、イメージする力があるかどうかにかかっています。
「あなアス1」では1時間連続して泳いでも疲れない、まはた2k体重減をイメージしましょう。


メニュー
1、UP 自由に15分身体を水中で動かす
スイムでもビート板でもウォーキングでも可。
15分連続して身体を移動させましょう。

2、50m×5  60〜75秒
ベストの泳ぎで

3、50m×8  水中ジョキング(スイムのタイム+10秒)
水泳が上手くない人は水と腕脚の動きがシンクロしていません。水の抵抗は大きいものです。陸上(空中)でのパワー(筋力)をそのまま使おうとすると空回りします。空中のパワーを発揮させないために水中ジョギングで疲れさせます。腕を大きく振って、脚を前方に大きく踏み出してください。

4、50m×2  イルカとび
筋肉を必要以上に働かせないためには呼吸が重要です。イルカとびで前半25mを5回で、後半25mを4回で行きます。進行方向に真直ぐなる(ストリームライン)、水面に対して水平になる、減速すると安定が悪くなる、呼吸は止めるのではなく常に吐き出す(水中で笑っている状態)。この4つをマスターしてください。

5、100m×4本  120〜150秒
ベストスイムで
前半の50m×5本のスイムと比較してどんな泳ぎですか?まだ、特定の部分に力が入っていませんか?

6、Down  50m×4本
ウォーキングでも可
(合計2100m、1時間)
2週目
『あなアス1』のテーマはイメージする力=ビィジュアリセージョン。
よく「自分がゴールしたシーンを想像しながら」といわれますが、ここで言うイメージする力とは「1時間連続して身体を動かす」ということです。この強さで(負荷)で15分後、30分後の自分を想像します。1時間後に自分の身体がどんな状態になっているのかを思い描くことがビィジュアリゼーションです。
『あなアス2』はペースの持続がテーマです。
陸上ではスピードを落とせば何時間でも歩けますが、水泳は一定以上のスピードがないと沈んでしまいます。効率も悪くなりますから、疲れて長くおよげません。
「スピードがある」=「効率がよい」=「長時間泳げる」。
この図式が成立しますから、ペースの持続といった場合、どのペースを指すのかが問題になってきます。
ペースは、性別、年齢、体重、身長、泳力、経験などに影響されます。中級以上のマスターズスイマーなら、200mを4分で5本楽に回せるスピードがロングのペースです。
まだ50mでアップアップの人は、どの速さを自分のペースにすればよいか。全速力で水中ウォーキングしてみます。その時のタイムの5〜10秒マイナスがあなたのロングのペースです。


メニュー

1、UP 自由に15分間水中運動
自分が目標とするペースを知る。

2、プル  100m×4 プルブイ ゆったりと

3、キック  50m×4 イルカとびで

4、コンビ  50m×10 60〜75秒
1本1本を丁寧に

5、レスト  ウォーキング

6、コンビ 100m×4 泳げない人は泳げるところまで、残りはウォーキング

7、ダウン  50m×4
(合計2200m、1時間)
3週目
10週間であなたもアスリートその3は「集中力を高める」です。
ここでいう集中力とは1時間の練習に集中するということです。何に集中するかというと身体の隅々までクマなく集中します。UPでは姿勢や背骨はどうなっているのか、15分経過すると筋肉や血流はどのような変化があるのか、40分経過で疲れが溜まってくると指先や肩甲骨の付け根はどんな痛みがあるのか。
ここでいう集中力とは、身体をパーツと機能にわけて、その時々の状態を正確に分析することです。
1時間の練習で、循環器の機能はどう変化するか、呼吸は、発汗は。


メニュー
1、UP 自由に15分間水中運動
水泳は2つの基礎的な身体表現をマスターしなければなりません。
1つ目、水と身体のシンクロ。水の抵抗を利用した身体表現です。
この動きは等速でゆっくりと同じリズムでなされます。

2、ドリル イルカとび  50m×4本
2つ目、浮き方のマスターです。
固定した面の支持がなくなります。不安定です。
不安定でも、進行方向に真直ぐ水平に浮かなければなりません。
それを支えるのがストリームラインという姿勢と推進力。
推進力というベクトルを身体の中に持つ感覚をやしないましょう。

3、コンビ  50m×30本 +10秒
1本目と15本目と30本目が同じスピードになるようにイメージする。
10秒間のレストは呼吸4〜5回です。呼吸回数も統一します。
一本一本丁寧に。

4、イルカとび 50m×1
呼吸を整えましょう

5、100m×4本

6、Down 50m×4本
種目は各自好きなものでよい
(合計2500m、1時間)
4週目
テーマは「集中力を高める2」です。
持久系運動での集中力を高めるとは、ある瞬間や短い時間に全力を出す集中力ではありません。この30分、この1時間をバランスよく運動し続けること。そして次の30分や1時間も同じように運動をやり続けなければならないのです。油断することなく、自分の体調やスキルを冷静に判断し、不断の運動を続ける集中力です。
10時間以上かかるマラソンスイミングやトライアスロンの場合、10時間先にゴールの状態をイメージして運動をするのではありません。10時間先と闘っているのではなく、闘っているとしたらその瞬間その時間です。つまりこの1時間を闘い、この1時間が終わったら次の1時間・・・・。1時間の延長が結果として10時間という記録につながります。
大切なのは、この瞬間、この30分、長くてもこの1時間です。

メニュー
1、UP 15分連続運動 スイムまたはウォーキング
50mごとに休憩可。休憩時間は15秒以内。同間隔で休憩を取る。

2、ストリーム イン(水中)スタート6本、25m×6
ストリームラインをできるだけ長く。体が浮いたら立ち上がって残りを歩く。

3、スイム 300mのブロークン
150m×2 +30秒レスト  1分休憩
100m×3 +20秒レスト  1分休憩
50m×6  +10秒レスト  1分休憩
25m×12 +5秒レスト

4、ウォーキング

5、ダウン 100m×4
(1時間、約2300m)
5週目
テーマは「自分自身に問いかける」です。
あなたの泳ぎの良し悪しやクセを見てくれるのはコーチですが、キツイのか、苦しいのか、ダルイのかを知っているのはあなた自身です。つまり、あなたがあなた自身の最高のコーチなのです。
もう少し行けるのか、もうギリギリなのか、その判断はあなた自身がくださなければなりません。
格闘技などは相手がいますから、闘う相手は目の前の人間です。自分が調子悪くても相手がもっと調子悪ければ勝てます。水泳が闘うのは水のようですが、水と世界中でもっとも弱虫である自分自身です。
自分の何と闘うかというと、「昨日までの自分」なのです。
「昨日はここでやめていた」
「去年はこの坂を上れなかったから悔しい思いをした」
闘う相手は昨日までの自分です。


メニュー
1、UP 7分×3回 連続泳または連続運動
正月の運動不足を確かめましょう。無視せずゆっくりと身体を慣らします。

2、スイム
50m×8 1分 スタートのストリームライン注意
100m×4 2分 左右呼吸でストローク数を揃える
200m×2 4分 左右呼吸で大きく

3、ウォーキング

4、コンビネーション  もっとも安定したスイムを目指す
400m×1

5、ダウン  100m×2
( 1時間、2000〜2500m)